こんにちは。足と靴の専門店『くずは優足屋』の西岡です。
今日は靴の正しい履き方をテーマに記事にしてみたいと思います。
長年靴に携わるお仕事をさせていただいていますが、
「私、どの靴を履いても足に合わなくて痛いのよねぇ・・・」と言われる方が
たくさんいらっしゃいます。
そういう方の大半はズバリ!靴の正しい履き方を知りません。
靴の正しい履き方を知らないので、どの靴を履いてもフィットしないのです。
靴の正しい履き方を知れば、どのような靴が自分に合っているのかわかるようになります。
こんな言葉を聞いたことがありませんか?
「踵に指が1本入るくらいが丁度いい靴のサイズ。」
こう言って、店頭で靴のかかとに指を入れている人けっこうよく見かけます。
ですが、シューフィッターの間ではこのように教える人はまずいません。
なぜなら靴の踵にはヒールカウンターという固い芯があります。
そこに足の踵を収めることによって、足元が安定し、姿勢が整うのです。
ですから、踵をしっかりと合わせて、指の周りにゆとりを持たせて履くのが
靴の正しい履き方です。
次に紐の締め方について書きます。
まずは靴紐を前の方までゆるめます。
えっ?めんどくさい?
そうですよね。実は私も毎日ここまではしていません。
でも、靴紐を結んだ状態で脱ぎ履きするのはやめましょう!!
靴もすぐにボロボロになりますし、フィットしません。
紐をほどく習慣をつけることがまず大事です。
最近はファスナー付きのシューズも多いですが、それでも時々は靴紐の締め直しが必要です。
足を入れたら、踵で床をトントンと叩いて踵を合わせます。
その際、身体の姿勢にも注意しましょう。まっすぐ前を向いて座り、
つま先・膝・脚の付け根がまっすぐになっているかを注意してください。
踵は床につけたまま、足首は90度に曲げた状態にしましょう。
足首を曲げておくと紐を締めた際に甲が圧迫されにくくなります。
つま先側から紐を締めていくのですが、1番先の穴と指で示している2番目の穴、
ここらへんはあまりきつく締めないようにしてください。
なぜかというと、この部分はMP関節と言って、大きく曲がる足の関節があります。
この部分をきつくしてしまうと足の動きを阻害してしまいます。
アシックスのマークのある3つ目の穴からしっかり締めるようにしましょう。
実はこのアシックスのマーク。ただのデザインではありません。
靴をしっかりとフィットさせるために配置されているものです。
一番上までしっかりと締めていくのですが、この時も踵は床につけて足首は曲げたままです。
一番上を結ぶときは足裏全体を地面につけるように教える人もいますが、
私は踵のずれを極力抑えたいので踵をつけて足首は曲げたまま一番上も結びます。
一番上を蝶結びする際、輪っかの大きさと紐の長さを一緒にしておくとほどけにくいです。
他にもほどけにくい結び方はありますが、ブログではお伝えしにくいので割愛します。
次に紐の通し方のバリエーションです。
【外反母趾対策】
一番つま先側の穴を使わず、2番目の穴から紐を通していきます。
外反母趾の方は靴紐全体を緩めてしまう傾向があるのですが、
それでは外反母趾を悪化させてしまいます。
親指の付け根部分の圧迫を抑えて、尚且つ靴をフィットさせなくてはなりません。
そこで、このような通し方がオススメです。
【足の甲が痛いときの通し方】
歩いたり、走ったりしていて足の甲が痛いなぁと感じるときは、
痛みを感じる部分を確認して、その部分だけ紐を縦に通すことがオススメです。
以前、マラソンをされている方のご相談でこの紐の通し方をお伝えしたところ、
「痛くなくなった!」ととっても喜んでいただけました。
ただし、全体的なフィット感はやや落ちます。
痛みが長引くときは足の甲の場合、疲労骨折なんかもありますから、
病院を受診してくださいね。
このように靴の正しい履き方を覚えておけば、
その靴の特徴がわかるようになり、どんな靴が自分に合うのかがわかるようになります。
そうすれば靴で失敗することが少なくなります。
また、靴紐の通し方一つで靴の履き心地は変わります。
たかが靴紐ですが、されど靴紐。
上から通すか、下から通すかによっても履き心地は変わりますし、
靴紐の形(平紐・丸紐・オーバル)によっても履き心地は変わります。
靴の正しい履き方を覚えて、最高の一足を見つけましょう。
ウォーキングシューズ・オーダーメイドインソール・フットケア
くずは優足屋
大阪府枚方市楠葉中町1-4
090-6322-7220
kuzuha-yusokuya@outlook.jp
コメント