２Ｅや４Ｅなど靴の幅の表記に惑わされないで
こんにちは。足と靴の専門店『くずは優足屋』の西岡です。靴を選ぶ上で靴の幅って気になりますよね？「靴の裏に２Ｅって書いてあるけど、これって幅広なの？」とか、「私、幅広だから４Ｅじゃないと入らなくて・・・」とかおっしゃられる方もいらっしゃいます。今回は靴の幅の表記について解説します。
目次
２Ｅとか４Ｅとかって一体何？どう違うの？
靴の幅についてはアルファベットで表記されることが多いです。これはＪＩＳ規格（日本工業規格）というものがあって、足の長さに対して幅（正確には足囲）の大きさの基準があります。
この写真の表が靴の製造におけるＪＩＳ規格です。縦軸が足長、横軸が足囲という風になっています。足長230mmに対して足囲が204mmであればＡ、足囲が234mmであればＥＥです。
足長に対して足囲の小さいもの（幅の狭いもの）からＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅと順番に幅広になっていき、３Ｅ、４Ｅ、Ｆ、Ｇと幅広になっていきます。女性の標準がＥ幅、男性の標準がＥＥ幅くらいと言われています。
このＪＩＳ規格に基づいて製造されたシューズは２Ｅ、４Ｅなど幅についての表記が出来ます。
２Ｅ、４Ｅ、Ｄなどどれが私に合うの？？
まずは足型測定をしてもらいましょう。簡易的にであればご自身でも可能ですが、靴屋さんで測ってもらう方がオススメです。言わないとやってくれない靴屋さんが多いので、遠慮なく言って測ってもらいましょう。
くずは優足屋はアナログですが、上のような足の大きさを測るための定規を使用します。これは足長を測っている所です。
ちょっと写真のバランスが悪いですが、これが足囲を測っている所です。親指の付け根の出っ張った部分と小指の付け根の出っ張った部分の周囲をぐるっとメジャーで測ります。
ちなみに私の場合
右足 足長 245mm 足囲 239mm ウィズ Ｅ
左足 足長 247mm 足囲 240mm ウィズ Ｅ
となります。Ｅ、２Ｅなどの表記の事をウィズやワイズなどと呼んだりします。
こうやって足型を測ったのちにシューズをフィッティングしていきます。足型を計測することで幅広の靴がいいのか、そうではないのか、サイズはどのくらいが適正なのか目安を知ることができます。
注意！２Ｅ、４Ｅなどの表記はただの目安に過ぎない！
足型を測定したらピッタリのシューズが手に入るのか、というとまだまだそういうわけではありません。というのも、この２Ｅ、４Ｅなどの表記にこだわりすぎない方が良いからです。
靴屋さんで確認してみてください。３Ｅ、４Ｅなど幅広の表記の靴はた～くさん種類がありますが、幅狭のＤやＥの靴なんてほとんどありません。
女性の標準がＥくらいなのに、おかしいですよね？
幅広の靴＝楽な靴
という認識の方が多いため、メーカーも３Ｅや４Ｅなど幅広の表記をしたほうが良く売れるんです。でも、履いて楽な靴と歩いて楽な靴は違います。幅の狭いかたが幅広の靴を履いて歩くとすぐに疲れますし、足を痛める可能性もあります。
また、同じ４Ｅと表記してあっても、履き比べると幅が全然違うというものもあります。
なので、ここからがシューフィッターの腕の見せ所になります。例えば私の場合、店舗に入っているシューズは全て自分で履くか、家族に履いてもらい、フィット感やサイズ感をチェックしています。
幅の狭い方に対応するシューズも置いていますし、もっとフィット感を上げたいという方にはオーダーメイドインソールの作成をさせていただくことでご要望にお応えしています。
体験談：外反母趾でお悩みの60代の女性
外反母趾による痛みでお悩みのお客様がご相談にこられました。その方は外反母趾のため、とにかく幅の広い靴を履いた方が良いと思いインターネット通販で超幅広５Ｅの靴をご購入されました。
その靴はかなり幅広で履いた瞬間は楽に感じたそうなのですが、少し歩くとすぐに痛みが・・・。その時に通っていた整骨院で当店のチラシを見てご連絡くださいました。
その方は今、Ｄ幅の靴をご購入され、履いていますが「すごく履き心地が良い」と喜んでおられます。
まとめ
・４Ｅなど幅広が楽とは限りません。まずは一回足型を測ってみましょう。
・２Ｅや４Ｅなど表記にこだわらないようにしましょう。幅広の方でもＤや2Ｅでうまく合う場合もあります。
少しでもみなさまの足元の環境が良くなるようにシューフィッターとして活動しております。みなさまのお役に立てれば幸いです。長文お読みいただき、ありがとうございました。
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